ひまわり憲章
 ひまわり保育園は 、名大病院で働く婦人達の働き続けたい願いと、運動の結実として、1968年9月、この地に誕生しました。
 ひまわり保育園は、名古屋大学医学部の民主化闘争の真っただ中に生まれた、その誇り高い精神を生かし、
1.みんなで決め、みんなで参加し、一人ひとりを大切にする民主主義を貫く。
2.子どもの生活権を豊かに保障する。
3.婦人の働く権利を守る。
以上3点を保育所づくりから誕生、そして現在まで保育、運営、運動の軸としてきました。
 認可までの8年間は、医学部の構成員の人々に支えられ、子どもが健やかに育つことの出来る保育園として充実・発展してきました。
 父母、保母、組合、保育所を支持してくれる人々の共同の事業としての保育を、児童福祉法のもとに行政の責任で行わせるため認可運動を進めてきました。
1976年10月、ひまわり共同保育所は、職場保育所から社会福祉法人緑の丘福祉会が設置、経営するひまわり保育園となりました。
 認可後は、職場保育所としての歴史を受け継ぎながら、産休明けから2歳児までの小規模保育園として、集団保育の追求と職場地域に根ざした保育と運動をすすめてきました。
 さらに、この事業を発展させて行くために、就学前までの保育と新園舎の建設について検討を重ね、ここにその実現をみることができました。
 父母・職員・理事会は、安心して子どもをあずけ、健康に働き子ども達を守り育てて行く事業を学び合い、育ち合い、結び合って、職場、地域に広く深く根をはってすすめます。
 ひまわり保育園を親とこのとりでとして、力強く守り発展させるために、ここにひまわり憲章を定めます。
1984年7月 新園開園の日に

1 ひまわりっ子は
  1 健康でいきいきとじっくりものにとりくめる子
  2 自分のことは自分でできる子
  3 自分の考えていること、思っていることを皆の中で言える子
  4 情操豊かな子
  5 健康な子どもと障害を持つ子と共に育ち合い、みんなを大切にする子
  6 よく考え、見通しの持てる子
2 保育目標
 民主的人格の形成をめざし、なまの感動、体験を基礎にみずみずしい感性を持ち、見たがりやで、知りたがりやで、やりたがりやの生きる喜びにあふれた子どもを目標に、人として育ちゆく土台づくりを追求し、全面発達に迫る保育をひとつづつ積み上げていきます。
3 職員集団
 職員一人ひとりのたゆまない自己研磨、学び合いと相互批判のもと民主的で規律ある職場を作ります。
4 父母集団
 働く父母として、共に励まし合い、連帯感、団結力を養い、何でも本音で話合い、共働きの親の内面に潜む文化的要求も掘り起こし、楽しく頼りになる父母集団をつくります。
5 地域運動
 子を持つ親の悩みを始め、保育要求の掘りおこしを積極的に行います。すべての子どもの健やかな成長を願い、保育所保育と家庭保育をつなげ、ひとりぼっちで子育てに悩む親に応えられる乳児集団保育を広める。また、職場、地域の他園との交流を深め、共働きの親の連帯の輪を広げます。
6 保育と運動
 子どもたちのおかれている実態を深くつかみ、働く親の現状に目を向け、子どもの生活を丸ごと捉えた保育と、働く婦人の権利の充実のために、保育の諸団体と結び、連帯して保育行政改善の運動をします。
 すべての子ども達が、一日中、生き生きと生活できることと、婦人があらゆる差別から解放され、誇り高く働き、夫とともに健康で文化的な人間らしい家庭を送ることのできる日に向かって。

1984年5月29日
建設委員会で討議終了


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